おみくじって初詣のときなどに引きますよね。
でも、そもそもおみくじって何でしょうね?
神様の大事なアドバイスというのはよくわかるんですが、おみくじの由来とかはよくわかりません。
また今のおみくじって、どこで作っているのでしょう?。
そんなおみくじの由来や起源、歴史について紹介していきます。
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神社のおみくじの由来や歴史は?
今は神社やお寺でおみくじを何となく引いています。
おみくじの由来は、まつりごとで何かを決定するために籤(くじ)を引くことがあり、それが由来と言われています。
おみくじは物事や後継者の決定、善悪のことなど大事なことを決めるために神の意志を聞くためのものだったそうです。
おみくじを引くことは神様の前で公平な判断をいただく方法だったということですね。
古くは飛鳥時代に謀反を成否を占ったと日本書紀に記されています。
戦国時代にも武将が、くじで戦い方を決めていたとか言われています。
現在のおみくじの形になったのは平安時代の天台宗の僧侶、元三大師(がんざんたいし)良源が創ったと言われています。
角(つの)大師、豆大師など様々な名前で呼ばれたりもされる第18代天山座主(天台宗の最高位)です。
良源は多くの名称で呼ばれるほど様々な伝説を残している偉いお坊さんです。
(ちなみに角大師の角は良源が鬼の姿で悪いものを追い払ったから。豆は摩滅とも言われ魔を滅するということです。すごい伝説です。)
そんな偉いお坊さんの良源が作ったのが、おみくじの元祖のようです。
比叡山には『おみくじ発祥之地』と刻まれた石碑もありますよ。
このおみくじは番号を付けた100本の棒を箱に入れ、小さい穴からその1本を取り出し吉凶を占ったものです。
小さい穴から棒を出して占うというのは、まさしく現代のおみくじの形の一つですよね。
この良源のおみくじのルーツをもっと言うと、中国の天竺霊籤(てんじくれいせん)という占いがルーツという説があります。
良源のおみくじは漢詩で吉凶を占うんですが、中国の占いがルーツだったら漢詩を使うのも納得できますね。
そして、
徳川家康に仕えた僧侶の南光坊天海が、その良源のおみくじを広めたとされています。
天海の夢の中に元三大師(良源)が出てきて、おみくじの場所を示してくれてました。
その場所に行くと本当におみくじがあったという逸話があります。
そして、天海が、そのおみくじを「元三大師(がんざんたいし)みくじ」として江戸庶民に広めたということです。
このおみくじは『元三大師百籤(がんざんたいしひゃくせん)』とも『観音みくじ』とも呼ばれます。
観音みくじは、良源が観音の化身とも呼ばれたところからきています。良源って本当にすごい僧侶なんですねぇ。
ちなみに、おみくじで凶が多いとされる浅草寺のおみくじは、凶の比率が30%と言われています。これは当時の元三大師みくじの比率と同じです。
浅草寺のおみくじは伝統をちゃんと守っているからこそ、凶が多いんですね。
おみくじの意味や語源は?
おみくじの歴史や由来を前の項目では、見てきました。
では『おみくじ』の意味はどうなんでしょう?
『みくじ』は『くじ』に尊敬や丁寧をあらわす『御(み)』という接頭語がついたものです。
『お』も同じように尊敬をあらわす『お』という接頭語です。
『お』と『み』の両方が付くので、かなりの尊敬ということですかねぇ。
『おみ』だけでも、接頭語で尊敬を表す言葉になってはいますが・・・。
ちなみに、おみくじを漢字で書くと、『御御籤』になります。
超丁寧って感じです。『御』が二つ重ねですもんね。
また、おみくじの漢字は『御神籤』とも『御仏籤』とも書きます。
この漢字は当て字と言われています。
神社のものは『御神籤』で、お寺のものは『御仏籤』と書きます。
ただ、一般的には神様の方の『御神籤』を使うケースも多いみたいです。
実際この文章を書いていて、おみくじをパソコン変換しようとしたら、仏様の方は出てこなかった・・・。
『くじ』については、
- 棒状のものを使うから『串』が語源っていう説。
- 箱などの中から引き当てるので、えぐって中からだす意味の『くじる』という言葉からの説。
- 神仏の決断ということから、裁判や審判を意味する『公事(くじ)』という説。
- 奇なことを起こすという意味の『奇し(くし)』説
などなど、様々言われています。
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今おみくじを作っているところ会社は?
今まで、おみくじの歴史や意味を見てきました。
さてさて、そこで疑問なんですが、今のおみくじって、どこで作られているのでしょう?
現在のおみくじの6割~7割は、山口県にある女子道社で作られていると言われています。
大きな神社以外は、ほぼこの女子道社が作っているとも言われています。
女子道社は明治時代に作られました。
当時の二所山田神社の宮司の宮本重胤(みやもとしげたね)さんが、女性の自立を訴えるために『敬神婦人会』という組織を設立しました。
この組織の機関紙が『女子道』で、その機関紙を発行する費用のために、おみくじを製造販売することを考えられました。
そこで、1906年(明治39年)にできた会社が女子道社です。
当時、おみくじを作ってくれる会社がなかったので、全国の神社で喜ばれたとか。
おみくじの自動販売機を考えたのも、女子道社と言われています。
今ではハワイなど国外にも輸出しているそうです。
また、印刷をのぞけば、今も手作業だそうです。
すごいですねぇ。初詣前とか大忙しだろうなぁ。
最後に
おみくじの起源や歴史、意味について見てきました。
古くから日本で重要な決定をされるのに使われ、僧侶の良源が現在の形を考案し、天海が広めたということでした。
日本人にとって、なじみが深いおみくじも歴史を見ていくと非常におもしろいですね。
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