初詣って神社だけでなく、お寺にも行きます。
関東では川崎大師とか成田山なんかはお寺なんですが、初詣の有名スポットの一つです。
そもそも、初詣にお寺っておかしいのでしょうか?
神社との参り方などに違いはあるのでしょうか?
そんなお寺での初詣について、お寺に行く理由や神社との違いを交えながら解説していきます。
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目次
初詣でお寺の理由は?神社とどっちに参るものなの?
初詣でお寺にも行きますが、そもそもお寺でも大丈夫なんでしょうか?
結論から言いますと、お寺で初詣オッケーです。
なぜかと言いますと、明治時代に行われた『神仏分離』と言われる神道と仏教を分ける前は、日本人の間で神道も仏教も一体化した神仏習合が普通だったからです。
もっと言うなら、神道や仏教だけでなく、祖霊信仰も一体化されていました。
神秘的なものは何でも敬っていたようです。
例えば、七福神って聞いたことありますか?
七福神参りなんてお参りが有名で、江戸時代に広まった風習と言われています。
七福神なんてまとめられていますが、七福神の各神様の由来を見ていくと、神道から仏教から道教からヒンドゥー教の神様まで、ごちゃごちゃにいるんですよ。
日本人って寛容ですねぇ。悪く言うと何でもありで節操がない(笑)。
話をお寺の初詣に戻しますと、明治以前は神様も仏さまも優劣がなく同じとされていました。
初詣に限らず寺社の参拝に区別がなかったんです。
明治時代に神仏分離がされて神社とお寺が別々に分かれても、庶民のどちらでも参るっていう風習は残りました。
そして、今でも初詣に神社とお寺関係なく参拝するようになっています。
初詣でお寺と神社の違いはあるの?参り方は?
初詣にお寺と神社どちらに行っても良いかはわかりました。
でも、お寺と神社で参拝の作法に違いはあります。
そのお寺での参り方を神社との違いを交えながら、順番にをお伝えしていきますね。
- お寺に入る
- 水で手を清める
- 鐘をつく
- 線香やロウソクをお供えする
- お参りする
の順番でお寺での参拝の仕方を紹介していきます。
1.お寺に初詣で入る時は?
神社は鳥居をくぐる前に一礼します。
しかし、お寺には鳥居はありません。
鳥居ではなく山門と呼ばれるお寺の入り口があります。
お寺での初詣も、鳥居と同じように山門の前で一礼してから入ります。
また、山門の敷居は踏まない様にして入ります。
敷居は聖域と俗域の境界線を示していて、敷居は聖域に悪いものが入らないようにする役割があるから踏まない方が良いと言われています。
山門の中に仁王様がおられる場合もあります。
その時は仁王様にもご挨拶しましょう。
入口で一礼することで、これからあなたの敷地(聖域)に入りますという礼儀作法です。
ちなみに山門は禅宗のお寺などでは三門と言うこともあります。
「三解脱門(さんげだつもん)」の略と言われています。
三門とは、空、無想、無願のことで、どれも物事にとらわれないことを示しています。
つまり、この三門を通ることで、修行して悟りを開くぞっていう決意表明にもなるみたいです。
また三門は3つの煩悩(むさぼり、いかり、おろかさ)を解脱する門って言う説もあります。
三門を通ることで、3つの煩悩から解脱できるという意味合いがあるそうです。
参道を通るとき、神社では神様が通り道だから端を通るのが作法なんですが、寺院の場合は端でも真ん中でも構わないという意見と、宗派によって違うという意見があります。
「どっちなんだ?」と迷われると思いますが、宗派のルールがわからなければ、端を通る方が無難でしょう。
ただ、初詣の場合は人で混み合うことも多いので、できる限りで良いと思います。
2.水で手を清める
手水舎(てみずや)と言われる手洗い場があります。
この手水舎では神社でもお寺でも作法は同じです。
左手→右手→口の順で水で洗い清めます。
口を清める時は、ひしゃくには口をつけないようにしましょう。
右手に持ったひしゃくを左手にそそいで水を貯め、左手にためた水で口を清める感じです。
口を清めた後は、ひしゃくを立てるようにして、ひしゃくの柄の部分も洗い流します。
3.寺院に鐘があれば鐘をつく
寺院の初詣の場合、鐘をつくと仏様の挨拶になると言われています。
ただ、寺院のよっては鐘をつくのを禁止している寺院もあるので、その寺院のルールに従いましょう。
よくわからなければ、鐘をスルーするのも良いかもしれません。
周りの参拝客が鐘をついていれば、おそらくオッケーとは思いますが・・・。
ちなみに、参拝後に鐘をつくと、「戻り鐘」と言われ縁起が悪いと言われています。
鐘をつくのは、仏様に「来ました~」って、呼び鈴を鳴らすようなものです。
鐘を鳴らした後に帰ってしまうのは、ピンポンダッシュみたいなもので無作法です。
鐘をつくなら、参拝前にしましょうね。
4.線香やロウソクをお供えする
本堂の前に香炉や燭台がある時は線香やロウソクをお供えしましょう。
香炉に線香をたき仏様にお供えし、なおかつ線香の煙で身体を清めます。
香炉の線香の煙を、怪我していたり悪い所にあてると、身体に良いなんても言われていますよ。
またロウソクは世間の闇を照らし仏様に正しい道に導いてもらうためなんて言われてます。
ちなみに他の参拝者の線香やロウソクから火をもらうのは「もらい火」と言って、悪いものをもらい受ける行為と言われています。
火をつける時はお寺の種火か、自分のライター等でつけましょうね。
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4.いよいよお寺での参拝
いよいよ本堂への参拝です。
神社では拍手(かしわで)と言って手を鳴らしますが、お寺では合掌のみで拍手しません。
一礼しお賽銭を入れ、その後鳴り物があれが鳴らし、合掌しお祈りします。
その後再び一礼をします。
また帰る時には山門(三門)で一礼してから帰ります。
仏様の前で手を合わせるのは、仏様と自分が一体化できるからとされています。
また、お寺でのお賽銭はお布施の意味合いがあります。
お布施は自分の欲を捨てる修行の意味合いもあります。
ちなみに、神社でのお賽銭は神様に日頃の感謝をお伝えするものです。
同じようなお賽銭でも神社とお寺で意味合いが違うんですね。
また、世界的には柏手を打たずに、お寺のように手を合わせてお祈りする宗教が多いようです。
神社で拍手をなぜ打つかは、昔すぎて由来はよくわからないようです。
歴史の教科書でおなじみの魏志倭人伝(中国の超古い書物)にも、日本人が拍手を打つエピソードが記載されていたそうですよ。
タイムマシーンに乗って古来の日本人に聞くしかないですね(笑)
最後に
お寺への初詣について、神社との違いを交えながらお伝えしました。
神社でもお寺でも初詣はオッケーということでした。
ただ、微妙に参り方のルールが異なります。
本記事を見て、お寺での初詣の参り方の参考にしてくださいね。
また、神社での参り方は以下の記事が詳しいです。良ければお読みください。
神社での初詣の参り方は?手水やお賽銭のマナーや礼の仕方を知りたい!
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