行事や宴会などが終わったときに、手締めで締めることも多くあります。
「皆さんお手を拝借(はいしゃく)、いよーっ!」と、みんなで「シャンシャンシャン」と手を打って終わります。
でも、この手締めって、不思議な習慣ですよね。
何で手をみんなで手を叩くのかなど、意味がよくわからないです。
そんな手締めの由来や意味を紹介していきますね。
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手締めの由来は何でしょう?
もめ事をを和解させる『手打ちにする』からきていると言われています。
お互いに武器とかをもっていない証のために、パンと手を打ち、両手を広げてみせたことからきています。
丸腰だと表現しているわけですね。
ちなみに、大相撲で土俵に上がった力士が手を打ってから、両手を広げるのも同じような意味があると言われています。
武器を持っていないことを表したことから、仲間として打ちとけたい時や、結束を固めて頑張るぞーって時に、手締めがされるようになりました。
宴会は結束を固める目的で行われることが多いです。
だから、手締めが最後にやられるようになったんですね。
手締めの歴史は? 起源は昔々・・・
そんな手締めなんですが、ルーツは本当に昔々なんです。
手締めは手打ちからきているとお伝えしましたよね。
その手打ちは、柏手を打つという意味があります。
古事記の「国獲りの神話」の中に、柏手を打って国を譲ることを承諾したという記述があるそうです。
国を譲ることを承諾するということは、一件落着とも言えます。
一件落着とは、まさしく、手締めとも同じような意味です。
つまり、古来から日本では、手を打つ習慣があったということですね。
手締めのルーツは、古来の日本からあるんですね。
その後も戦国時代の伊達政宗ゆかりの手締めがあったり、江戸時代の落語会で真打や襲名披露で手締めが行われてきました。
今でも、証券取引所の大納会で手締めで終わりますし、毎年11月の酉の市でも縁起熊手の売買成立を祝って手締めが行われています。
また、古来から手を打つ習慣があったので、歴史とともに各地方で手締めの仕方が異なるようです。
有名なのは、西日本の大阪締め、福岡の博多手一本などがあります。
また、最近考案された(平成26年)名古屋ナモ締めなる手締めもあるそうです。
手を打ちながら「ナモナモ」言います(笑)
ナモは名古屋弁で言葉の終わりにつける丁寧語みたいですよ。
あなたの地方でも町おこしの一環で、オリジナル地方手締めを作っても良いかもしれませんね。
例えば、静岡の人は「だらだらだら」、九州の人は「よかよかよか」とか言っても良いかも(笑)
ちなみに良く知られている手締めは、江戸締めといわれる手締めです。
テレビ等の影響で江戸締めのやり方が、全国共通のやり方になったようです。
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手締めの意味は?なぜ宴会の終わりに拍手するの?
手締めで「3・3・3・1」のリズムで打ちますが、これも意味があります。
3を3つ重ねると9になりますよね。
9を漢数字で書くと、『九』です。
『九』は『苦(く)』も表していると言われます。
そして、最後の1回のシャンで、漢数字の『九』に点を加えたことを表し、『丸』になります。
つまり、「3・3・3・1」のリズムで手を打つことは、苦が丸くおさまる、「すべてを丸くおさめてください」という意味が込められているんです。
手締めには「3・3・3・1」のリズムを3回繰り返す、三本締めが正式な形です。
(ちなみに簡略化して「3・3・3・1」を1回だけやるのを一本締め、さらに簡略化して「よぉー、シャン!」っと1回だけしか拍手しないのが、一丁締めと言います。)
3回繰り返すのは、舞台が終演したときに挨拶する三方礼からきていると言われています。
三方礼は演者が客席に向かって、左・右・中央のに礼をする、頭を下げることです。
舞台とかで見たことあるのではないのでしょうか。
三方礼をすることで、そこにいるお客さん全てに「ありがとうございます。」という感謝の意を伝えています。
三本締めも、3回やることで、そこにいるみんなに対して感謝の意を表してるんですね。
また、最初に「いよーっ!」って掛け声を言いますよね。
これも意味があって、「祝おう」と意味が込められているとも言います。
なんでも、「いよーっ!」は「祝おう」がなまったとのことです。
確かにゴロはよく似てますね。
最後に補足なんですが、手締めの叩く表現を、一般的には「シャンシャン」と表現しますよね。
物事の終わりのときにも「シャンシャン」を使われる方もいると思いますが、この手締めからきていると思われます。
また、「シャンシャン総会」なんて言葉も使われますが、株主総会で質問などがなく短時間でおわる総会のことを言います。
参加者から活発な質疑応答がなく、手締めしかしなかったと、ちょっと悪口気味に使います。
つまり、「シャンシャン」と言って終わりを表す時は、問題を棚上げしたままで、見た目だけ丸くおさめているように見せていると、ちょっと悪口気味に使うときもあるようです。
最後に~手締めの意味を知ると~
手締めの由来や、歴史、意味について解説しました。
手締めって意味を見ていくと、プラスの表現が散りばめられていることがわかります。
(「シャンシャン」のみ使うときみたいに、悪い表現で使われるときもあるみたいですが。)
「祝おう!全てを丸くおさめることを、みんなに感謝します!」という意味が込められているんですね。
こんな風に意味や歴史を知ると、何となくやっていた手締めも。ちゃんとやろうという気が起きてくるから不思議なものですね。
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