秋茄子は嫁に食わすなの本当の意味や由来は?魚バージョンもある?

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秋茄子は嫁に食わすなの本当の意味は?

「秋茄子は、嫁に食わすな。」と言います。

なんでこんなことを言うんでしょうねぇ???

みんなで美味しいものを食べたらいいのにね。

「嫁にだけ食わすな」なんて言うのはかわいそうです。

現代のわが家でこんなことを言っていたら、家庭の雰囲気がとんでもないことになります(笑)

そこで、「秋茄子は嫁に食わすな」の本当の意味について解説していきます。

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秋茄子は、嫁に食わすなの本当の意味は?その由来!

秋茄子は嫁に食わすなの意味で一般的には…

 一般的には、“嫁いびり”説で、こんな「おいしい茄子を食わすな」と言う説が有名です。

“憎らしい嫁には、もったいない。”という、“嫁いびり”の意味で知られています。

これは夏でも秋でも採れるナスですが、夏に採れるものよりも美味しい秋ナスを嫁に食べさせるのはもったいないという嫁いびりとしての意味です。

昔は一家の中では嫁の立場って低かったってことですかねぇ。

実は、この他にも2つの説があります。

 

秋茄子は嫁に食わすなその他の説2つ

一つは、“体を冷やすから。体を壊さないように、気をつけてほしい。”

ナスは夏野菜なので、体を冷やしてしまうので、涼しくなる秋には、お嫁さんの体が冷えてしまって、可哀想なので、食べないように勧めよう。

 

もう一つは、“縁起担ぎ”として、“子宝に恵まれなくなる。”から。

ナスの実には、種がありません。

なので、「お嫁さんが食べると、子宝に恵まれないのでは…」と縁起を担いだもの。

つまり、「秋茄子は、嫁に食わすな。」は、3つの意味があるんです。

  1.  嫁いびり
  2. 体を冷やす
  3. 縁起担ぎ 

 この3つの意味・説は、どれが本当のものか、正しいものかと論争になりましたが、結局は決着がつかず…どれか一つに絞られていないようです…。

「秋茄子は、嫁に食わすな。」本当の意味の結論は出ませんが、そうなると…このことわざの由来をみれば、わかるかもしれません。

ということで、次は、由来について見ていきましょう。

秋茄子は嫁に食わすなは魚バージョンもある?

秋茄子は、嫁に食わすなの由来は、〇〇時代にまでさかのぼる!?

 このことわざに近いものが、実は鎌倉時代にありました。

鎌倉時代の和歌集『夫木和歌抄(ふぼくわかしょう)』の中に、

‘秋なすびは わささの粕につきまぜて よめにはくれじ 棚におくとも’

とあります。

これは、『酒粕に漬けた秋ナスを、美味しくなるまで棚に置いておくのはいいが、ネズミに食べられないように注意しろ』という意味です。

 

‘わささ’は、若酒、つまり、新酒。

注目なのが、‘よめ’。

‘よめ’が、なんと‘夜目’→‘ネズミ’なんです。

あれ!?‘嫁’じゃないっ!?

そう、ねずみなんかに食べられないようにしろっ!という注意の意味なんです。

 

ただ、この和歌も語源かどうかも疑わしい部分もあります。

この和歌が語源だったとしても、‘夜目’はネズミの隠語だったりするので、本来の読み方通り、嫁とする説もあります。

また昔は、’ネズミ’のことをを’嫁が君(よめがきみ)’なんても言っていました。

ネズミを嫁で表現するなんて、昔は嫁の立場が低かったことがわかります。

なので、「やっぱり嫁いびりとして言っていたのかもしれない」なんて思ってしまいますよね。

 

しかも、このことわざ、‘秋茄子’以外にも、色々な食べ物での‘嫁に食わすな’ことわざがあるんです。

魚が使われているのを聞いたことがある人もいるかもしれません。

では、次は、‘秋茄子’以外のお嫁さんに食べさせたくない食べ物を見ていきましょう。

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「嫁に食わすな」は魚もある?秋茄子以外に食べさせたくない食べ物・食材。

 秋ナス以外にも嫁に食わしたくない食材があります。

悲しい話ですが…。

特に、こちらの魚を使ったものが、秋ナスの次に知られているのではないでしょうか?

  •  『秋カマス 嫁に食わすな』
  • 秋鯖 嫁に食わすな』

 そう、魚は、カマスと、サバでした。

 

秋のものでいうと、他に、タナゴ、ふき、カスベ(エイ)といったものもありました。

日本は四季があるので、季節によって美味しいものも変わり旬があることから…

秋以外にも、

  • 春は、五月蕨(ワラビ・山菜)
  • 夏は、夏蛸(タコ)、青田のタニシ、花野老(ハナトコロ・野菜)
  • 一年中のものとして、熱々ご飯に納豆(これは、好き嫌いが分かれそうですね。)

といって、こんなに、お嫁さんに食べさせたくない、惜しいものがあります。

 

しかし、これら全てが‘嫁いびり’の意味で食べさせたくないものとは限らないみたいです。

 何でもすぐに手に入るわけもなく、 冷蔵庫もなく、 四季折々の旬のものを大事にいただいていた昔の話。

サバで食中毒を起こしたり、タニシには寄生虫がいたり、タコの吸盤には雑菌がついていたり、 山菜だって、どれが食べられるものかどうか、

嫁いできた新米のお嫁さんにとっては、わからないものだらけです。

ですので、料理をする時に食材の処理を間違わないように、‘体を壊さないように気をつけてほしい’という意味でも、使われていたのではと考えられます。

 

最後に

秋茄子を嫁に食わすなの意味とその他の食材もあることを紹介しました。

嫁いびりだけでなく、いろんな意味が含まれていることがわかりました。

きっと言葉は、その時代時代によって、生活も違うため、詞の使い方も意味も変換していくということでしょう。

現代までに、もう使われなくなってしまった言葉も多くあると思います。

そう考えると、次の世代の人たちが、どのような意味で、また、その時代の違う美味しい食べ物の言い回しが出てくることも、何だか楽しみに感じられます。

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